働くためのスキルを“無料”で学べる国の制度「職業訓練」とは?
「仕事を辞めてしまったけど、この先どうやって生きていけばいいんだろう…」
そんなふうに悩んでいるときに、少しだけ未来が見える制度があります。
それが、職業訓練です。
職業訓練は、次の仕事に必要なスキルを“無料”で学べる国のサポート制度。
特別な資格や経験がなくても、受けられるチャンスがあります。
講座の内容は、パソコン操作や簿記、Webデザインなどさまざま。
もし今のあなたが「何もスキルがない」と思っていたとしても、ここから始められます。
お金がなくても、学び直せる。
そんな仕組みがちゃんとあったんです!
失業保険に入っていなくてもOK!フリーランスだった人でも職業訓練を受けられます
「失業保険をもらっていないから、職業訓練は受けられないんじゃ…?」
と、思っている方もいらっしゃるかと思いますが、実はそうではありません。
雇用保険に入っていなかった方や、自営業・フリーランスだった方でも、条件を満たせば受講できるんです。
塾長私自身も職業訓練は受けられないものと思い込んでいました。
この場合、「求職者支援訓練」という枠で申し込むことができ、窓口での相談を通じて、自分に合った訓練を紹介してもらえます。
もちろん、今の時点で「どんな仕事が向いているのかわからない」という状態でも問題ありません。
やりたいことが決まっていなくても、動き出すことで道が見えてきます
条件を満たせば月10万円も。職業訓練受講給付金の仕組み
さらにうれしいのは、一定の条件を満たせば「職業訓練受講給付金」として、月10万円をもらいながら学べるという点です。
この給付金は、失業保険の対象でない方の生活をサポートする制度で、支給されるのはもちろん現金。
しかも返済不要です。
以下が主な条件になります。
- 本人収入が月8万円以下であること
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 預貯金300万円以下
- 他の公的給付(育児手当や年金等)との重複不可
- 扶養に入っていないこと
- 現住所以外に土地・建物の所有がないこと
- 週20時間以内の労働にとどめること
- 訓練中は毎月、ハローワークへ通所して報告を行うこと
支給には事前の審査や色々な手続きが必要ですが、条件に該当する方にとっては、安心して学びに集中できる大きな後押しになります。
10万円の給付金を受ける上での注意点
「月8万円以下の収入」という条件が意外とネックになります。
たとえば、「10万円だけでは生活が難しいから、週2〜3日バイトもしよう」と考えた場合でも、働きすぎると支給対象外になる可能性があります。
具体的には「週20時間以内」の労働にもおさめないといけないため、シフトを多く入れすぎると要件を超えてしまいます。
※収入と労働時間の両方に制限があるため、給付金を希望する方は慎重に計画を立てておく必要があります。
通学なし・人前なし。HSPにやさしい“在宅型eラーニング”という選択肢


通学のストレスゼロ!在宅型のeラーニングとはどんなもの?
職業訓練と聞くと、多くの方が「学校に通う必要があるのか…」と思うかもしれません。
でも今は、通学しなくても受けられる「eラーニング形式」の職業訓練があります!
これはパソコンとネット環境があれば、自宅からアクセスして受講できるスタイル。
通学の負担を感じる方や、人間関係などをしんどく思ってしまうHSPの方にとって、とてもありがたい仕組みです。
eラーニングでは、空いている時間にログインして動画を見たり、課題を提出したりすることで学習を進めていきます。
週に1,2回の対面授業(オンライン)がありますが、それも完全在宅で完結することが可能です。



身体的・精神的な負担が少ない分、学ぶこと自体に集中できるのが大きな魅力ですね。
HSPの「大勢の人前・発表が苦手」を根本から解消する学び方
人と接することに疲れやすいHSPにとって、教室の雰囲気や発言のプレッシャーは大きなストレスとなります。
とくに「自己紹介」「発表」「グループワーク」といった場面では、心がすり減ってしまうという方も多いでしょう。
eラーニング型の職業訓練は、そうした“人前でのやりとり”が基本的にありません。
また、自分のタイミングで学べるので、調子がいいときに集中し、疲れた日は少しペースを落とすといった柔軟さもあります。
無理をしないことが、学びを継続する一番のコツなのかもしれません。
自分のペースで学べる幸せ。eラーニングだから叶う“HSPらしい学び方”
eラーニングの最大のメリットは「自分のペースで進められること」です。
朝の通勤ラッシュに巻き込まれることもなく、身支度に気を使う必要もありません。
静かな部屋で、ひとり黙々と学ぶ時間は、HSPにとってまさに理想の環境です。
講座によっては期限がゆるやかに設定されており、焦らず着実に進めることが可能です。
途中で質問したくなったときも、無理にその場で声を上げなくて大丈夫。
誰かに合わせる必要がないということが、どれだけ心をラクにしてくれるか、受けてみて初めてわかるかもしれません。
人と比べず、自分と対話するように学べるのが、eラーニングの静かな魅力です。
雇用保険・失業保険なしの私でも動けた。HSPの私がeラーニング訓練を選んだ理由


再就職したけど、すぐに辞めてしまった。雇用保険もない私の再出発
私はある会社に再就職したものの、たった数日で退職してしまいました。
当然、雇用保険の加入期間も短く、失業保険の受給資格もありませんでした。
さらに言えば、それ以前は自営業として仕事をしていたため、そもそも雇用保険には一度も入っていません。
心身ともに絶望していた私は、「もう働ける場所なんてどこにもないんだろうな…」と塞ぎこんでいました。
でも、そんなときにハローワークで「職業訓練」のチラシを目にしました。
20代の時は諦めた訓練。再び向き合ったハローワークでの再挑戦
実は20代の頃にも一度、職業訓練を受けようとハローワークに行ったことがあります。
でもそのときは、職員さんとのやり取りの中で気持ちが折れてしまい、受講には至りませんでした。
「本当にWEB業界で働きたいの?」
「興味がある程度じゃ受けさせられないね」
当時は若かったからなのか、水際対策っぽい対応をされてしまいました。
なので、なんとなく「選ばれた人しか紹介してもらえない」ような空気を感じてしまったんです。
あれから10年以上が経ち、正直相談するのは気が重かったのですが、今回はダメ元でハローワークの窓口に相談してみました。
すると、思っていたよりもあっさりと「求職者支援訓練」の話をしてくれて、さらに「10万円の支給もありますよ」と教えてもらいました。
過去の嫌な記憶があった分、こんなに前向きな案内を受けられたことに、少し救われた気がしました。
“在宅で学べる”という一言に救われた。迷いはあったけど、私は申し込んだ
窓口で「在宅で受けられるeラーニングの訓練もありますよ」と言われた瞬間、心の中にスッと光が差した気がしました。
毎日通う必要がない、教室で誰かと話す必要もない、そんな学び方が用意されていたことに驚きました。
「本当に申し込んでいいのか」
「ただ働くことを後回しにしているだけなんじゃないか…?」などの迷いはありました。
でも、「また何も始めなければ、きっとこのまま何も変わらない」と思い直し、申込書を書くことを決意しましたのです。
まとめ
- 職業訓練は、再就職やスキルアップを目指す人のために国が用意した「授業料無料」の制度で、ハローワークを通じて誰でも相談・申請ができます。
- 雇用保険の加入歴がない人でも「求職者支援訓練」という枠を利用すれば、職業訓練を受けることが可能で、自営業・フリーランス・主婦なども対象になります。
- 条件を満たせば、最大で月10万円の「職業訓練受講給付金」を受け取ることができ、訓練中の生活費をカバーしながらスキルを身につけられるサポートがあります。
- ただし、本人の収入が月8万円以下かつ週20時間以内の労働であることなど、給付金の支給には細かな条件があるため、事前に確認と調整が必要です。
- 人前や通学が苦手なHSPの方にとっては、eラーニング形式の職業訓練が特におすすめで、自宅で自分のペースで静かに学べる環境が整っています。
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